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正常化

子育てのイライラ、子どもの様子にイライラしてしまう時どうする?

子どもの様子にいつもイライラしてしまう。

わざと悪いことをしているように見えたり、

何をするのも「めんどくさい」とか

なかなかやろうとしなかったり

すぐに手が出てしまったり

わがまますぎるとか、

イライラの原因はいろいろありますよね。

では、まずイライラをなくすにはどうすればいいのでしょう?

 

イライラを無くすには、子どもの見かたを変える

どういうことでしょう?

では、わざと悪いことをするのは何故なのでしょう?

そんなお話しから始めます。

こんな時いたずらと思って叱っていませんか?

こんなふうにトイレットペーパーやティッシュを次々出したり

ママのかばんの中身を全部出したり

本棚の本を次々落としてしまったり

 

こんなところをみると思わず

 

「やめて!」とか「ダメ!」って言ってしまいますよね。

私もそうでした。「敏感期」を知るまでは。

 

でも、実はこれ

「もったいなーい!」

これ、子どもが自立に向かって自分を

成長させるための子どもにとってのお仕事なんです。

「敏感期」のエネルギーがさせること

寝返りや、ハイハイや歩けるようになるのと同じように

この時期に、「つまむ」「引っ張る」「落とす」という

動作を獲得するためにやっていることなのです。

 

それらを繰り返すことで脳や神経や筋肉を発達させ、

神経伝達が良くなり、動作もどんどん上手になっていきます。

 

このような特定のものに特にこだわる時期のことを

「敏感期」といいます。

 

そして、そのエネルギーは自然のプログラムに

動かされているので、やりきるまで止められないのです。

 

そして、途中で止めさせると、その時はやめたとしても

結局後から何度も何度も満足するまでやってしまいます。

 

ですが、それを知らないと

「何回言ったらわかるの!」って

思ってしまいますね。

 

でも、どうですか、これを知っただけで、

ティッシュ1箱50円くらい

「どうぞ使って」って思いませんか。

後で集めて汚いところを拭くのに使えばいいし。

または、このような代替品を準備してもいいです。

これはフェルトや不織布で作ったティッシュの代替品

「敏感期」のお仕事を十分にできないと子どもは逸脱する

ですが、すでにその時期に

叱ることを繰り返して

認めることがないと

「どうせぼく(わたし)は悪い子なんだ」と

何をしたら親を喜ばせるのかわからず、

 

でも、かまって欲しいので

わざと悪いことをするようになっているかもしれません。

 

または、手を動かすことのできるものを

取り上げてしまっている場合、

敏感期のに発達させるべきところを

じゅうぶん発達させられないままになってしまいます。

 

精神科医でもあるモンテッソーリは、

著書『幼児の秘密』の中で

敏感期の子どもの自分を発達させるためのエネルギーを

湖から流れる水路に例えています。

子どもが生まれながらにもっている

敏感期に自分を発達させるためのエネルギーの川が

障害物にぶつかり曲がりくねって急流をなし、

困難に出会えば水路を逸脱すると言っています。

そして、その生命と言う激流のはけ口をふさぐことは

許されないと。

そして、大人のはっきりした異常や

肉体的な病気でも精神の不調でもその人の

幼児期に関係があると言っています。

では、この水路を逸脱した状態から回復するには

どうすればいいのでしょうか?

その前に逸脱した状態が具体的に

どのように現れるかというと

 

強い子どもたちには

わがまま

乱暴

反抗的  

 

などが、

 

弱い子どもたちには

無気力

消極的

怖がり  などがあります。

(マリア・モンテッソーリ著 『子どもの精神』参考)

逸脱した状態から回復するには

このような状態から正常化※するには、

一つの作業への注意力の集中が必要です。

(※逸脱した状態から回復して正常な状態に

戻ることを正常化といいます)

そのためには、環境中に

・その子どもに合った作業ができるものがあることと共に

逸脱して流れる成長のエネルギーの川が

元に戻っていけるように

・環境の一つでもある大人が障害にならないために、

子どもを一人の同じ人間として認めること、

子どもは自立に向けて自分で自分を育てる力を

持っていると信じることが大切です。

まず、認める具体的な行動として、

「○○できたね」と

出来たことをありのままに

口に出してあげるのも良いです。

そして、その存在を喜ぶこと。

 

そのためには、子どもが産まれた時の喜びを

思い出してみてください。

もしかすると

今は可愛くないかもしれませんが

それは、日々の生活でママやパパも疲れて

しまっているので、見えなくなっている

だけです。

 

子どもを叱ってしまっていたのも

「ちゃんと躾なきゃ」という

もともと子どもを思う気持ちからなのだから

「敏感期」なんて知らなかったのだから

仕方ないです。

 

だから決して自分を責めないでくださいね。

ママやパパが自分を責めていると

子どもはママやパパのことが心配になります。

 

子どもが見たいのは

ママやパパの笑顔なのです。

 

そして、想像してみてください。

 

もしも今、目の前にこの子がいないとしたら

想像できますか?

そんなこと考えられないのではないでしょうか?

ではその、大切なお子さんが産まれた時の喜びを

お子さんに伝えてあげてください。

子どもはそれだけで嬉しいものですよ。

そして、

パパやママも子どもでした。

みんな喜ばれて産まれてきたのですよ照れ
ママもパパもそのままで素晴らしい!
自分をそうやって自分を認められるとお子さんのことも
認められるようになります。

いや、そんなふうに思えない、

自分を認められないという方はどうすればいいか、

これはモンテッソーリではなく
親子のカウンセリングをヒントにやってみて
良かったことですが、次の投稿でお伝えします。
ただし、必要な方にだけお伝えしたいのでこちらのフォームより
ご連絡ください。自動返信にてパスワードをお伝えします。
そうして、敏感期に合わせて準備した環境で
お子さんが自分で選んだ作業にに集中できたとき、
逸脱状態からの正常化が起こります。
作業は特に本物の作業を子どもは好むと
モンテッソーリも言っています。
なぜなら、それが自立につながっていくからです。
なので、モンテッソーリの日常生活の練習は
実際のお仕事をやらせてあげると
子どもは、自立に向けて確かな力をつけられます。
お料理・裁縫・掃除・DIYなどいろんな
実際の作業をやってみられるとよいでしょう。
子どもがやりたがることを、
子どもの手に合った道具で
ゆっくりとやってみせて、
「やってみる?」と聞いて
「やってみる」と言ったらやる。
やらないなら押し付けない。
やり方が間違っていても直接訂正しない。
繰り返し集中してやって身につける。
それが子どもの自信になります。
逸脱から回復させます。
モンテッソーリは、その様子を
「正常化」と言いました。
どんなに悪い子のように見える子どもでも、
もともと悪い子なのではなく、
本来の良さが見えなくなっているだけなのです。
逸脱した子どもが正常化するには、
集中できるものがみつかるまでしばらくかかるかもしれませんが、
子どもの力を信じて環境を準備してあげてください。
そして、集中できるものが見つかったときには、
子どもが自分からやめるまで、
不用意に声を掛けたりしないことが大切です。

まとめ

・イライラを無くすには、子どもの見かたを変える

小さなこどもがやっているいたずらに見えることはいたずらではなく
自分を成長させるためにやっている。

・「敏感期」のエネルギーがさせること

自分を発達させるための、自然のプログラムに従って
やっていることなのでそのエネルギーは止められない。

・「敏感期」のお仕事を十分にできないと子どもは逸脱する

「敏感期」のお仕事を止めようとするとそのエネルギーは川の水が

障害物にぶつかったように逸脱する。

・逸脱した状態から回復するには

自分で選んだ一つの作業に集中すること。
そのためには敏感期に合った道具や教具が環境にあること。
また、・環境の一つでもある大人が障害にならないために、
子どもを一人の同じ人間として認めること。 
子どもは自立に向けて自分で自分を育てる力を
持っていると信じることが大切。
大人も自分を認めて子どもに笑顔を向けること。
子どもが集中できるものを見つけたときは

自分でやめるまで不用意に声をかけたりしない。

こどもの力を信じてあげてくださいね。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございましたニコニコ

 

 

かんしゃくへの対応で知っておきたいことⅡ~子どもが集中している時

子どもがお絵かきやぬりえ・工作などに集中している時やとっても楽しそうにしている時は大人だって出来るだけ続けさせてあげたいですよね。でも、どうしても時間がないときは終わらせないと・・・こんなとき、「時計の長い針がここに来たらおしまいね」と言っていてもなかなかすっと終われないことがあります。そんなときはどうしたらいいのでしょう。小さい子なら、上手く言葉でつたえられなくてかんしゃくにみえることがあります。どんな言葉を掛けてあげれば比較的穏やかにやめることができるのか、私がやってきてうまくいった方法をお伝えします。

子どもが集中している時は

まずは声を掛ける前に子どものやっていることをよく見る

時間が無いときこそ「急がば回れ」です。いきなり「さあ、時間だからおしまいね」と言うのではなく、今、子どものやっていることをよく見ましょう。

「でもそんな余裕はありません」って言葉が聞こえてきそうですが、少しの時間でいいんです。
子どもが今やっていることをよく見ましょう。

お絵かきや塗り絵なら今かいているものはあとどれくらいで出来上がりそうかな?それまで待ってあげれるかな?工作でもどれくらいで出来上がるかな?と考えて見てみましょう。もし、まだまだ続きがありそうなら、キリのいいところはどこかなと考えて、「今、おしまい と言われたらどんなふうに思うかな?」と子どもの気持ちを考えてから声を掛けていました。

では、どんなふうに声を掛ければいい?

もう少しで出来上がりそうなら「もうちょっとで終わりそうね。それが終わったらおしまいね。」と言ってあげると、たいていはすっと終われました。

それを、子どものタイミングを考えずに「さあ、時間だからおしまいね!」といってしまうと、2~3歳の子どもはまだ「もうちょっとで終わるからちょっと待って」が言えなくて癇癪を起こしてしまうことがあります。

(前にも書きましたが、かんしゃくを起こした子にはその子が何と言いたかったのか考えて、気持ちに合う言葉を掛けてあげてくださいね。そうすればやがて言葉で言えるようになってきます。)

でも、声だけ掛けて子どもにまかせていると、もっとやりたい気持ちが強いと続けて新しい絵をかき始めてしまうことがあります。すっと終われるためには終わる時を見てタイミングよく「さ、おしまいね。楽しかったね~」ともう一度声を掛けてあげると(しぶしぶでも)すっと終われることが多かったです。

そして、まだまだ続きがありそうな時は、「まだまだ描こうと思ってる?もうすぐ終わりの時間なんだけど、じゃあこの○○が描けたらおしまいにしようか?」「まだまだ●●も△△も描くの!」「そっか、●●も△△も描きたかったんだね~。・・・・・だけどもうおしまいの時間だからね、じゃあ●●が描けたらおしまいね」ときっぱり伝えてもっと描きたい気持ちに共感しながらキリのいいところで終われる提案をしてあげるのがおすすめです。

これはアニメやゲームなどの時も同じで、早めの時間に「あと10分で終わりの時間だからキリのいいところで終わるよ」などと声を掛けてあげると、盛り上がっているところで「さあ時間だからもうおしまいね」というよりずっと受け入れやすくなるでしょう。大人だってドラマの今盛り上がってるところで急に「時間だからこれでおしまい!」って言われたら嫌ですよね。子どもも同じですね。

それとともに、短時間で終わってほしいとき用に、絵かきやぬりえの場合なら小さいめの紙やぬりえを準備しておくのもよいですね。

 

それでもひどいかんしゃくや、手が出る、いつも素直でないなど気になる行動が続くときは

これまで書いたように対応してみても、ひどいかんしゃくや、暴言・暴力・素直でない・極端に何事もやる気がないなど気になる行動が続くときは、特に子どもの気持ちや成長欲求が満たされていないことが考えられます。モンテッソーリ教育ではこのような行動を逸脱行動といいますが、このような時に、何か子どもの集中できるものが見つかった時は、その時だけはルールをゆるめて、食事の時間なども「ご飯できたけど食べる?今日は特別、もうちょっと後にしてもいいよ」と満足するまでやらせてあげると、気持ちや成長欲求が満たされて本来の素直さ、この子らしさを取り戻せることがあります。

もし、きょうだいがおられるなどで集中できる環境がお家で作ってあげにくいときは、お教室に来られるのも良いですよ。お教室では、やりたいことに集中できる環境が準備されています。

 

まとめ

子どもがおえかきやぬりえなどに集中しているときは、まずは声を掛ける前に子どものやっていることをよく見る。そして、もうすぐ終わりそうか、終わりそうならそうなら、キリがよいところで終われるように声を掛ける。まだまだ終わりそうになかったら区切りのところで終われるように導く。

それでもひどいかんしゃくや、暴言・暴力・ひどく消極的など気になる行動が続くときは集中できることが見つかったらその時だけはルールをゆるめて満足するまでさせてあげると、本来のその子らしさを取り戻せることがある。

 

いかがでしたか?自然とやっておられる方もおられるかもしれませんが、子どもの気持ちになって考えてみるとわかると思います。でも、1歳頃の小さいうちは大人の都合で「さあこれでおしまい」と言ってもきいてくれるので、そのずっとそのつもりでいると自我が芽生えてきたとき「何でこんなにかんしゃく起こすのかな?」ってことも出てくるかもしれません。そんなときは、「子どもの気持ちになって考えてみる」そうすると自然と掛ける言葉も違ってくるのではないでしょうか。

イヤイヤ期のかんしゃくについて、まだごらんになっていない方はこちらもごらんください。